地域と若者を結びつける(愛知県知多半島地域)NPO法人エンド・ゴール|地域活性化100

地域活性化の先進的取組事例>地域のくらしをまもる>人を育てる
地域と若者を結びつける
NPO法人エンド・ゴール
愛知県知多半島地域

愛知県知多半島地域の地域の概要

NPO法人エンド・ゴールが拠点を構える半田市が位置する知多半島は、5市5町からなる愛知県南西部に突出
した半島。半島の北部は、昭和30年代後半から臨海工業地帯として埋め立てられ、沿岸部を中心に内陸部でも工
場立地が進み、大企業などが本社や主力工場を構えている。宅地開発が盛んに行われており、人口が増加傾向にあ
る。半島の南部は、第1次産業が中心で、漁業、農業、畜産業が盛んである。観光地として、東海地方各地から
観光客が訪れるが、人口は年々減少傾向にある。

取り組みの概要:地域活性化の先進的取組事例>地域のくらしをまもる>人を育てる

近年、雇用に関する企業の状況や考え方が変わってきてお
り、以前は若者が、就職先が無いという課題に悩んでいたが、
近年は企業が、若い人材が集まらないという課題、グローバ
ルな競争や業界の生き残りのために、長いスパンで考えて活
躍してくれる若者を育てたいという課題に悩んでいると感じ
ている。そのような課題に対して、愛知県半田市の「ちた地
域若者サポートステーション」と一宮市の「いちのみや若者
サポートステーション」の運営を中心に、就職に悩む若者の
個別相談、地域企業やNPO団体などとの連携による実践型
のインターンシップ事業、地域で活躍している企業から招い
たゲストと若者がキャリアについて語り合う「フリーステー
ション」の実施、「知多娘。」の活動全般の企画・運営などの
多様な事業を通して、若者のキャリア支援に取り組んでいる。
キャリア支援のひとつである「知多娘。」(ちたむすめ)は、
「地域若者サポートステーション」のPRのために生まれた
キャラクター。現在、知多半島の市町をモチーフとした16
人のイメージキャラクターと、それぞれの声優である地域の
若者が中心となって活動している。最初に生まれた「知多み
るく」が話題となったことで、声優科をもつ専門学校との連
携が生まれ、声優を目指す地域の若者の活躍の場をつくるた
めに、キャラクターを増やしていった。「知多娘。」は、若者
たちと接し、彼らの悩みや彼らが本当に求めているものに触
れることで、かたちづくられてきたプロジェクトである。
キャラクターの声優やイベントの運営に地域の若者を起用
するなど、「知多娘。」の活動は、若者のキャリア支援の場に
なっている。近年は、台湾やフィンランドを訪れ、「知多娘。」
のイベントとともに、観光PRや教育機関でキャリア支援に
ついての講演を行うなど、若者の経験と実績づくりの場を海
外にも広げている。
「知多娘。」の本来のねらいは、地域というステージを若者
の成長の場にすることであり、若者を育てるひとつのプロ
ジェクト。それが結果的に地域のPRにも繫がっている。
その他にも、地場産品を使った「地域PRカフェ」での市
民団体・商店とのネットワークコーディネートや広報活動、
知多半島のアンテナショップ「ChitaSan」の運営などを通
して、若者が地域特産品の販売や観光PRに携わって実践経
験を積む、実践的なキャリアプログラムを実施している。
キャリア支援という目的の基に様々な事業を展開してきた結
果、自治体、地域の企業、商店、ボランティア団体、高校、
大学や専門学校などのあらゆる主体と連携が生まれ、地域で
一体となったキャリア支援につながっている。

インタビュー:大久保智規氏(NPO法人エンド・ゴール理事長)「ビジョンを持ち、若者に示す。」

ビジョンを持ち、若者に示す。
大久保智規氏
NPO法人エンド・ゴール理事長
ビジョンを持ち、若者に示す。
日本という国自体が今後どのようなキャリアを歩んでいくのかが、なかなか若者まで届いていないことが一番の
課題。そのため、若者は自分の将来像が見えづらく、自分の人生を選びづらくなっている。地域でも同様で、地域
が100年、200年後に向かって、どのような地域をつくっていくのかというビジョンを小学生や中学生の早い段
階で若者に伝えていくこと、また、親や大人が地域のビジョンを理解して、子ども達にきちんと伝えていくことが
とても重要である。
就職支援ではなく「キャリア支援」。
事業全体で、年間1,000人の若者が就職している。ただ、大事なのは就職ではなく、就職した若者たちが今後
どういった人生を歩んでいくかであり、そのための支援に力を入れている。更に今後は、若者を受け入れる企業に
対して、若者を育てていく環境づくりについてのアプローチも強めていきたい。
「萌え」による地域活性で特化していく。以前まで地域活性は、みんなが楽しめ、みんなを巻き込む大衆的なコン
テンツが多かったように思う。最近の傾向は、どちらかと言うとマニアックなコンテンツが増えていることによっ
て、あらゆる人が地域で活躍できる場をつくることに繋がってい感じている。ただアニメや漫画が好きな人が集ま
るのではないかと思われることも多いが、そういったものも取捨選択の幅が広いので、「知多娘。」のような若者支
援の要素があることを好む人がより多く集まり、「知多娘。」の背景を理解して、一緒に盛り上げているという印象
が強い。
地域と若者を結びつけるコーディネーター
若者は、自分たちが活躍できる場がほしいと思っているが、それがなかなか地域と結びついていない。