食を通じて元気になる「ゲヌス・レギオン」(オーストリア)|地域活性化100 海外事例

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食を通じて元気になる「ゲヌス・レギオン」
オーストリア
面積:84,000㎢人口:850万人(外務省2014)

オーストリアの地域の概要

オーストリアは「ヨーロッパの交差点」と名が付くほど、様々な地域や国
と隣接しているおり、北はドイツ、西はスイス、南はイタリアとの国境を接
している。また美しいアルプスの山々と、豊かな草原が広がることから「ア
ルプスのハート」としても世界中の人にこよなく愛されている。その一方で、
厳しい自然条件と闘い共存する過程で、独特の生活スタイルと気風が培われ
てきた。さらにアルプスに囲まれた渓谷の村々では、それぞれ独自の方言や
文化が発達し、それらは伝統として現在へと大切に受け継がれている。

取り組みの概要:食を通じて元気になる「ゲヌス・レギオン」

▼地域の課題
ヨーロッパでは牛肉のBSE問題をきっかけに、食に対する安全・安心や
食品の価値の見える化が求められるようになった。また、グルメ=高級志向
という傾向がみられ、地域の素朴な食材にも目を向けてもらえるような取り
組みが必要となった。
▼取り組みの概要
農林環境水資源環境省とオーストリアマーケティング社が官民協働で食材
の認証団体を組織。「ゲヌスレギオン(歓喜のグルメ地域を意味する)」とい
う地域食材や生産物の品質保証制度を定めた。「ゲヌス・レギオン」を認証
することで地域の食の価値を保証するとともに、その食材の価値を観光や商
材に反映している。「ゲヌス・レギオンで認証された産品は116品目にもなっ
ており、認証された食材には、第3者機関が認定した食材を意味するゲヌス・
レギオンのブランドマークが張られている。
同時にそれらのブランド力を維持するため、高品質製品を生産している農
家、特産品を革新的に活用した加工業者から流通業者までもを定期的に表彰
する制度も設けている。
地域の食材の品質等が国から認証されるということは、それを生産する地
域の人々にとっての「誇り」にもつながっており、食を通じた郷土愛を育ん
でいる。また、地域の祭りやイベントとの連携による食材のアピールも盛ん
に行われている。
効果は生産者にとどまらない。地域の加工業者が昔から伝わる伝統的な方
法によって加工をした製品を販売したり、地域の飲食店が認定食材を使った
郷土料理を提供するなど、地域の一体的な動きとなっている。
オーストリアでは小規模農家が多く、外国産農産物との競争は難しいが、
品質等を国が保証して認証する制度によって、消費者との信頼関係強化、介
在するパートナー企業の価値向上、観光連携による国全体の食の魅力向上と
いう良い循環が定着している。
2005年の制度発足以来、116品目の地域食材や特産物が表彰され、オー
ストリア国内だけでなく、近隣諸国からもオーストリアの「食」を」目的と
した観光客が訪れるようになった。

出典

■F-2オーストリア食を通じて元気になる「ゲヌス・レギオン」
農林水産省日本食文化ナビ―食で地域を元気にする本―http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/vitalization/pdf/bookall.pdf
農林水産省海外優良事例調査http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/pdf/7.pdf
北海道大学大学院・観光創造先行公開講座http://www.cats.hokudai.ac.jp/upload/File/2009.10.29-12.3koukaikouza.pdf
Genussregionofficialwebsitehttp://www.genuss-region.at/
外務省公式ホームページhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/area/austria/index.html
オーストリア統計局http://www.statistik.at/web_en/