地域資源「緑茶」の活用(韓国宝城郡(ボソン郡))|地域活性化100 海外事例

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地域資源「緑茶」の活用
韓国宝城郡(ボソン郡)
面積:663.59㎢(宝城郡WEB) 人口:46,736人(2013citypopulation)

韓国宝城郡(ボソン郡)の地域の概要

地域活性化の先進的取組事例>海外事例
大韓民国全羅南道中南部に位置する宝城郡(ボソン郡)は、山、海、湖
などの自然環境に恵まれた地域で、海洋性と大陸性の気候が出会う地点に
あり、一日の気温差が大きく、また土壌は麦飯石成分を含むため、お茶
の生育に非常に適した条件を備えている。宝城誌によると1600年以上前
から茶葉栽培が行われていたとされ、2010年現在、全国栽培面積の35%
を占め、見渡す限りの茶畑が続く風光明媚な地域。また緑茶の他に、米ど
ころとしても知られている。

取り組みの概要:地域資源「緑茶」の活用

▼地域の課題
1600年以上前から茶葉栽培が行われていると言われており、1939年
には全国で初めて大規模な茶園が造成されたが、1970年代後半からお茶
(紅茶)の需要減少と冷害によって生産が縮小され、対策が必要となった。
▼取り組みの概要
1980年代、茶葉販売店である「雀舌園」を発端に結成された組織を中
心に宝城のお茶復興運動が始まった。また、茶葉生産農民も「茶農会」を
結成、農民が直接加工を手掛けられるよう政府への要請運動を行い、栽培
したお茶を直接販売できるようになった。お茶の栽培・販売にとどまらず、
「米」に緑茶発酵エキスを与えることでカテキン成分合有の機能性米の生
産の他、緑茶清酒(特許取得)、緑茶牛、緑茶味噌、緑茶そうめん、緑茶
菓子等も開発されており、地元のレストランとも連携して提供されている。
毎年5月、茶葉の収穫期なると、お茶文化の普及・発展の意味を込めて、
「宝城茶香祭(タヒャンジェ)・緑茶大祝祭」が開催され、茶摘みやお茶を
用いた料理の試食会、茶器の販売、お茶に関する様々な体験イベントが催
される。この祭りは1985年から始まり、2013年には来場者数約60万人、
経済効果214億ウォンの大きなイベントに成長した。
また、国内外の販促活動のため、広報ブース・販売所などを運営。博覧
会及び学術大会などに広報ブースを設置・運営している。また、消費拡大
のため、ソウル及び広域市(6か所)へのアピール、TVなどの媒体を通
じた広報・販促活動や、百貨店への直売強化を図っている。客観的評価を
行うため、品質管理基準を設置。郡首品質認証制を導入・実施している。

地域資源「緑茶」の活用の成果

PR活動や商品開発の結果、世界緑茶品評会銀賞受賞(静岡)(2007年)
など、世界で認められる緑茶となった。また、経済効果として、毎年緑
茶関連の収益1,000億ウォン規模となり、2004年現在の緑茶関連収入は
1,184億ウォン、年間茶葉による収入131億ウォン、緑茶加工品528億ウォ
ン、緑茶産業雇用効果1,932千人という大きな効果を生んだことに加え、
観光収入の急増にもつながり、宝城郡の財政の11%を充当するまでの産
業となった。
地域の特産物であるお茶を徹底的にPRし、広く知らしめることで、地
域そのもののPRにつながり、その効果で何もないと思っていた村に人が
訪ねて来るようになった。お茶を起点に地域の情報をつなぎ合わせ、観光
として展開、今では韓国の田舎でのお茶体験が、地域への誘客コンテンツ
として浸透している。

出典

■F-5韓国地域資源である緑茶の活用
農林水産省日本食文化ナビ―食で地域を元気にする本―http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/vitalization/pdf/bookall.pdf