スポーツの祭典をきっかけに、「環境先進都市」へ(スウェーデンストックホルム市ハマービー・ショースタッド)|地域活性化100 海外事例

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スポーツの祭典をきっかけに、「環境先進都市」へ
スウェーデンストックホルム市ハマービー・ショースタッド
面積:209㎢ 人口:88万人(2012スウェーデン統計局)

スウェーデンストックホルム市ハマービー・ショースタッドの地域の概要

スウェーデンの首都であるストックホルムは、スカンジナビア諸国で最
多の人口を誇る街。古くから北欧の首都を自認し、政治や経済、文化活動
の中心地となってきた。14の島からなるこの街は、市の面積の13%を水
面が占めており、市の中心部にもリッダー湾や運河をはじめとする水部が
入り組んでいる。市民たちはこの美しい光景を愛している。また、治安の
よさもすばらしく、交通マナーも良い。毎年12月10日には、平和賞を
除くノーベル賞の授賞式が行われることでも知られている。

取り組みの概要:スポーツの祭典をきっかけに、「環境先進都市」へ

▼地域の課題
かつては町工場で、土壌汚染が進んでいた。1990年代初頭にストック
ホルム市が2004年の夏季オリンピック開催地に立候補し、テーマを「環
境」とした。そして、環境に配慮した居住施設のある選手村をハマービー
に建築することに決めた。ストックホルム市はオリンピック開催地に選ば
れなかったが、住宅開発はそのまま進められることになった。
▼取り組みの概要
この地区での取り組みは、「ハマービーモデル」と呼ばれている。大き
な特長は、自然エネルギーと廃棄物の徹底利用にある。太陽エネルギーは、
多くの建物の屋根に設置されたパネルを通じて発電や給湯に活用される。
下水・廃棄物からのエネルギーで必要エネルギーの半分をまかなっており、
住宅やビルから出る下水汚泥はメタン発酵させて可燃性ガス(バイオガス)
を発生させ、自動車燃料と家庭用の都市ガスにしている。また、メタン発
酵の残りカスと家庭からの生ゴミは農業や酪農の肥料として使われてい
る。マンションや道路に取り付けられた円筒形のゴミ箱は地下につながっ
ていて、ゴミは自動的に処理場へ運ばれてリサイクルされる。各家庭の水
道の蛇口には水の使用量を半分にできる空気混入フィルターが取り付けら
れるなど、あらゆるところに工夫がなされている。また、カーシェアリン
グや市バス、フェリー、トラムなどの交通システムも発達している。歩道
や自転車専用道も充実しており、居住者・通勤者の約8割が公共交通機関、
徒歩、自転車を移動手段としている。

スポーツの祭典をきっかけに、「環境先進都市」への成果

もともと高齢者向けにつくられた街であったが、自然に触れ合える環境
が好まれ子育て世代が多く移り住み、当初予定のなかった学校が新設され
たほどである。今や、子どもたちの笑顔あふれる、活気ある街へと成長し
た。環境に対する啓蒙活動も行われており「ハマービーに住むようになっ
て、環境への意識が高くなった」と言う人は7割に達したという。
環境政策のために協同する仕組みができている。また、「環境先進都市」
となることで人々が移り住むようになり、街の活性化にもつながった事例
となっている。

出典

■F-12スウェーデンスポーツの祭典をきっかけに、「環境先進都市」へ
Sustainablejourneyhttp://jm.nikkeibp.co.jp/sustainablejourney/city/000035/index_2.html