住民の意見が形になった、ソーシャル・エコロジー団地(ドイツフライブルク市ヴォ―バン住宅地)|地域活性化100 海外事例

地域活性化の先進的取組事例>海外事例地域活性化の先進的取組事例>海外事例
住民の意見が形になった、ソーシャル・エコロジー団地
ドイツフライブルク市ヴォ―バン住宅地
人口:5,500人(2013年、Vaubande)

ドイツフライブルク市ヴォ―バン住宅地の地域の概要

ヴォ―バン住宅地が属するフライブルク市(面積150㎢、人口22万人)
は、フランスとスイス近くに位置し、黒い森に囲まれた自然豊かな街であ
る。温暖な気候に恵まれ、1457年設立のアルバートルートヴィヒ大学は
ドイツでも歴史ある大学の一つである。南北と東西貿易ルートの交わる主
要ポイントにあるこの市は中世において市場の中心的役割として重要で
あった。フライブルク市には28の地区があり、市の中心から約3キロ南
下したところにヴォ―バン住宅地は位置する。

取り組みの概要:住民の意見が形になった、ソーシャル・エコロジー団地

▼地域の課題
フライブルク市の南西に位置し、中心部から3キロの場所には、戦後
から1992年までフランス軍が駐留していた(ヴォ―バン兵営地)。戦後
の終わりとともにフランス軍が撤退していったことから、フライブルク市
は連邦からこの地区を買い受け、住宅地として開発する必要性が出てきた。
▼取り組みの概要
住民の意見も反映させた街づくりをするに当たって住民から「ソーシャ
ル・エコロジー」というコンセプトが提案された。子供から高齢者までが
住みやすい、生活者のための街として確立することを目指した。ヴォ―バ
ンニュータウンの管理、運営を行っているのはNPO「フォーラム・ヴォ
―バン」であり、いろいろな社会層や年齢の人たちが共に住み、働くこと
のできるエコロジカルな住宅地の実現を目指した。
具体的な例を挙げると、地区内にできる限り多くの小規模小売店、飲食店、
診療所、向上などを作り職場と家庭の距離を近づけたことで、自転車交通、
徒歩交通が発展し、住宅地内のお店で近所づきあいがはじまった。また、
屋上緑化を規定、開放面積の少ない壁面については、壁面緑化を試みた。
一般にドイツでは屋根への降雨量の6割を緑化屋根で受け入れていると
言われているが、それにより雨水は溝に流れ込まず、洪水を防ぐ。また生
物生息空間の貴重な場所となり、壁面緑化は住宅地内の景観に多大な効果
を与えている。

住民の意見が形になった、ソーシャル・エコロジー団地の成果

ヴォ―バンでは、上記以外にも環境保護の取り組みに加え、拡大住民参
加、社会福祉的な取り組みが積極的に推進され、交通、エネルギー、建築
における様々な試みを地区内に見ることができる。イスタンブールで行わ
れた国連の世界住宅会議HABITATⅡ(1996年)においては、都市計画
における市民と行政が協力した模範例として「ドイツで最高の事例」と紹
介されたれ、ヴォ―バンの取り組みは国際的にも注目されている。
市民による住宅地づくりの模範的例の一つ。街全体の主役が「人」であ
り、水や緑が楽しめる多くの景観、子供から高齢者まで安心して暮らせる
環境が整っている。今は誰もが住みたいと願うエコタウンに生まれ変わり、
18歳以下の子供の割合が40%近くになっている数字からも、この地区の
価値が読み取れる。

出典

■F-20ドイツ住民の意見が形になった、ソーシャル・エコロジー団地
市民の手による持続可能な住宅地づくりⅠ―ドイツ・フライブルク・ヴォ―バン地区―http://jicr.roukyou.gr.jp/publication/2002/117/117_hiroba1.htm
フライブルクのまちづくり―ソーシャル・エコロジー住宅地ヴォ―バン
一般社団法人クラブヴォーバン
http://www.club-vauban.net/%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%B3%E4%BD%8F%E5%AE%85%E5%9C%B0%E3%
81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
Vaubandehttp://www.vauban.de/en/topics/history/276-an-introduction-to-vauban-district