みんなで進める千歳のまちづくり条例 平成19年3月6日条例第3号

○みんなで進める千歳のまちづくり条例
平成19年3月6日条例第3号
みんなで進める千歳のまちづくり条例
私たちのまち千歳には、
支笏湖などの豊かな自然があります。
国際空港の新千歳空港があります。
多くの企業が立地する工業団地があります。
そして、自衛隊の駐屯地や基地があります。
千歳は、自然と産業を共存させて、今や北海道有数の交通・産業の拠点都市といえるまでの発展を遂げてきました。
現在、少子高齢化の進展などにより社会・経済状況が変化する中で、ゆとりや生活の向上を求めて市民の価値観が多様化・複雑化し、特色あるまちづくりが求められています。
このような状況の中で、住みよさを実感し、誇りを持てるまちを実現するためには、これまで行政が担ってきた公共の分野に市全体で取り組むことが求められ、市民が自主的なまちづくり活動を行うとともに、これまで以上に市民のニーズを反映しながら行政活動が行われることが重要となっています。
かつて、私たちのまちでは、村民総出で無償の汗を流して抜根と整地を行い、広大な火山灰地に着陸場をつくりました。自分の持っている知識や能力を生かし、社会貢献したいという市民の意識の高まりがみられる今こそ、「事に当たって一致団結する」先人たちの精神を呼び覚まし、みんなで力を合わせ、知恵を出し、汗を流すことが求められています。
それは、本来のまちづくりの姿であり、千歳が目指す「みんなで進めるまちづくり(市民協働によるまちづくり)」です。
そして、市民協働を推進するためには、理念や役割分担を明確にするとともに、課題・情報の共有、人材育成、市民が行政活動に積極的に参加できる仕組みづくりなど様々な環境の整備が必要となります。
そこで、市民協働の推進に必要な事項を誰もがわかりやすい約束事として定めるため、この条例を制定します。
(趣旨)
第1条 この条例は、市民協働によるまちづくりの基本理念を定め、市民、市民活動団体及び事業者(以下「市民等」といいます。)並びに市の役割を明らかにするとともに、市民協働の推進に関し必要な事項を定めるものとします。
(定義)
第2条 この条例における用語の意義は、次のとおりとします。
(1) 市民協働 市民等及び市が共通の目的を達成するために、それぞれの役割を自覚し、協力して行動することをいいます。
(2) 市民 市内に住所を有する者又は市内に勤務し、若しくは通学する者をいいます。
(3) 市民活動団体 町内会、NPO法人その他の市内において活動を行う団体をいいます。
(4) 事業者 市内において営利を目的とする事業を行う個人又は法人をいいます。
(5) 将来都市像 市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るために策定する基本構想において定めるもので、市民が住みよさを実感し、誇りを持つために目標とする将来のまちの姿をいいます。
(6) 市民公益活動 市民等が、営利を目的とせず、自主的かつ自立的に行う社会貢献活動であって、次のいずれにも該当しないものをいいます。
ア 宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする活動
イ 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを主たる目的とする活動
ウ 特定の公職(公職選挙法(昭和25年法律第100号)第3条に規定する公職をいいます。以下同じ。)の候補者(その候補者になろうとする者を含みます。)若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、若しくはこれらに反対することを目的とする活動
エ 公益を害するおそれがある活動
(7) 行政活動 地方自治法第2条の規定により市が事務を処理するために行う活動のことをいいます。
(8) 市民参加手続 市民等が施策の企画から立案、実施、評価に至るまでの行政活動の各段階に様々な形で関わることをいいます。
(基本理念)
第3条 市民等及び市は、将来都市像の実現を目指し、よきパートナーとして、それぞれの特性及び役割を理解し、対等の関係で市民協働によるまちづくりを進めます。
2 市民等及び市は、市民協働によるまちづくりを進めるため、共に協力して市民公益活動に積極的に取り組みます。
(市民協働の原則)
第4条 市民等及び市は、次に掲げる原則に基づき、市民協働を推進します。
(1) 市民等及び市又は市民等相互間におけるまちづくりに関する情報の共有
(2) 市民協働の担い手となる人材の育成
(3) 行政活動への市民等の積極的な参加
(市民及び市民活動団体の役割)
第5条 市民及び市民活動団体は、地域社会に関心を持ち、自らできることを考え、行動するとともに、積極的に行政活動に参加するよう努めるものとします。
2 前項に規定する市民及び市民活動団体の役割は、強制されるものではなく、それぞれの自主性に基づくものとします。
(事業者の役割)
第6条 事業者は、地域社会の一員として、市民協働に関する理解を深め、自発的にその推進に努めるものとします。
2 事業者は、市民公益活動がまちづくりに果たす役割の重要性を理解し、自発的に協力し、及び支援するよう努めるものとします。
(市の役割)
第7条 市は、まちづくりの専門機関であることを自覚し、市民の福祉を増進させるため、行政活動に取り組むものとします。
2 市は、市民公益活動を促進するため、必要な助成、活動の場の提供その他の環境の整備に努めるものとします。
3 市は、市民等が行政活動に参加するための様々な機会を設けるものとします。
4 市は、施策の企画から立案、実施、評価に至るまでの行政活動の各段階で、積極的に情報の提供を行うとともに、市民等から情報の提供を受け、まちづくりに関する互いの情報の共有を図るものとします。
5 市は、市民等の意向を的確に把握し、施策に反映させるよう努めるものとします。
6 市は、市民協働の窓口となる部署を設置する等市の組織内における体制の整備を図るとともに、職員に対して、研修等により市民協働の重要性の浸透を図るものとします。
(市民参加手続の実施)
第8条 市は、次に掲げる行政活動を行おうとするときは、あらかじめ市民参加手続を実施しなければなりません。
(1) 市の基本構想又は基本的事項を定める計画等の策定又は変更
(2) 市政に関する基本方針を定め、又は市民等に義務を課し、若しくは市民等の権利を制限することを内容とする条例の制定又は改廃
(3) 広く市民等に適用され、市民生活に重大な影響を及ぼす制度の導入又は改廃
(4) 公共の用に供される大規模な施設の設置に係る基本計画等の策定又は変更
2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当するものは、市民参加手続の対象としないことができます。
(1) 改正又は変更が軽微であるもの
(2) 緊急を要するもの
(3) 法令の規定により実施の基準が定められており、その基準に基づき行うもの
(4) 市内部の事務処理に関するもの
(5) 市税の賦課徴収(地方税法(昭和25年法律第226号)第5条第3項又は第7項の規定により別に税目を起こす場合を除く。)並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するもの
3 市長は、前項の規定により市民参加手続の対象から除外したものについて、市民等からその理由を求められたときは、これに回答しなければなりません。
(市民参加手続の方法)
第9条 市民参加手続の方法は、次のとおりとします。
(1) 市が条例等に基づき設置する各種の審議会、委員会、協議会等(以下「審議会等」といいます。)への付議
(2) 市民等及び市又は市民等相互間の自由な意見交換を目的とする説明会、フォーラム、シンポジウムその他の会議(以下「市民説明会等」といいます。)の開催
(3) 前2号に掲げるもののほか、市長が適当と認める方法
2 市は、市民参加手続を実施しようとするときは、対象となる行政活動の性質、影響等及びその行政活動に対する市民等の関心等を総合的に勘案し、適切な方法で市民参加手続を実施するものとし、より多くの市民等の意見を求める必要があると認めるときは、複数の方法を併用するものとします。
(審議会等)
第10条 審議会等の委員の任命又は委嘱に当たっては、委員の年齢構成、男女比率、在期数、他の審議会等との兼職状況等に配慮するとともに、市民を選任しようとする場合は、その全部又は一部を公募により選考し、市民等の多様な意見が反映されるよう努めます。
2 審議会等の会議は、原則として公開するものとします。ただし、法令又は条例等により非公開とされているもののほか、審議事項が個人情報等に関する事項で審議会等において非公開と決定した場合は、この限りでありません。
3 前項の規定により審議事項を非公開としたときは、その理由を公表するものとします。
(市民説明会等)
第11条 市は、市民参加手続の実施に当たって、広く市民等の意見等を聴取する必要があると認めるときは、市民説明会等を開催します。
2 市は、市民説明会等の開催に当たっては、開催日時、開催場所、議題等を事前に公表するものとします。
3 市は、市民説明会等を開催する場合は、説明に係る資料の充実を図る等参加者の理解を深められるよう努めるものとします。
4 市は、市民説明会等を開催したときは、開催記録を作成し、公開するものとします。
(意見等の取扱い)
第12条 市は、市民参加手続を経て提出された意見、情報等(以下「提出された意見等」といいます。)を総合的かつ多面的に検討しなければなりません。
2 市は、提出された意見等の検討を終えたときは、速やかに、千歳市情報公開条例(平成5年千歳市条例第14号)第9条に規定する非公開情報を除き、提出された意見等の内容、検討経過並びに検討結果及びその理由を公表するものとします。
(参入の機会の拡大)
第13条 市は、市が行う業務のうち、柔軟性、機動性、先駆性その他の市民活動団体の特性を活用することができるものについて、参入の機会を拡大するよう努めるものとします。
(協働事業)
第14条 市民活動団体及び市は、次に掲げる協働事業を実施することができます。
(1) 市民活動団体が、自ら有する知識及び技術をまちづくりに活用するために市長に提案する事業
(2) 市民活動団体が有する知識及び技術をまちづくりに活用することができるものとして市が募集する事業
2 前項の規定により協働事業を実施しようとする市民活動団体は、市長に申請するものとします。
3 第1項の規定により実施する協働事業は、次条第1項に定める千歳市市民協働推進会議の審査を経て市長が決定するものとします。
4 市は、協働事業の実施に当たっては、公募及び公開を原則とするよう努めるものとし、協働事業を実施する市民活動団体と対等な関係を保つものとします。
5 協働事業を実施した市民活動団体及び市は、その事業に関し実績を評価し、及び公表することにより、市民等に対して説明責任を果たすものとします。
6 協働事業の内容等については、市長が別に定めます。
(市民協働推進会議の設置)
第15条 この条例の具体的な運用に関する事項その他市民協働の推進に関して必要な事項を調査審議し、及び実践する機関として、千歳市市民協働推進会議(以下「推進会議」といいます。)を設置します。
2 推進会議の組織及び運営に関し必要な事項は、市長が別に定めます。
(みんなで、ひと・まちづくり基金の活用等)
第16条 市は、市民協働を推進するため、千歳市基金条例(昭和39年千歳市条例第22号)第2条第1項第6号に規定するみんなで、ひと・まちづくり基金(以下「基金」といいます。)を活用します。
2 基金に積み立てる額は、予算で定める額のほか、市民等からの寄附金とし、市は、基金に関し市民等から広範な賛同が得られ、積極的な寄附金の申出がなされるよう啓発に努めるものとします。
(条例の見直し等)
第17条 市は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、市民協働の推進の状況について検討し、その結果、実効性の確保等の観点から見直しの必要があると認めるときは、条例の改正その他必要な措置を講ずるものとします。
(委任)
第18条 この条例に定めるもののほか、市民協働の推進に関し必要な事項は、規則で定めます。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成19年4月1日から施行します。
(千歳市基金条例の一部改正)
2 千歳市基金条例の一部を次のように改正します。
第2条第1項第6号中「人材」を「市民協働を推進する資金並びに人材」に改めます。
第8条第1項第5号中「人材」を「市民協働を推進する事業並びに人材」に改めます。
附 則(平成23年10月14日条例第17号)
この条例は、公布の日から施行する。